コーヒーメジャー 第1回
01
コーヒーメジャーを、形から作り直すことにした

キーボードと並行して、もう一つ作り始めたものがあります。
コーヒー豆をすくう、あのスプーン。コーヒーメジャーです。
この連載では、市販品を調べるところから、試作、そして売るところまでを順番に書いていきます。
まず、市販品を集めた
作る前に、まず市販品を集めて並べてみました。
楽天市場とAmazonから、コーヒーを量るためのスプーンを 50点。日本・欧米・中華圏の製品を、同じ大きさの枠にそろえて見比べました。
50点並べてわかったこと
| 素材 | 点数 |
|---|---|
| 金属 | 32 |
| 樹脂 | 7 |
| 木 | 6 |
| 陶磁器 | 4 |
| ガラス | 1 |
いちばん多いのは、ステンレスの深いカップ型です。
並べてみると、違いはほとんど「表面の仕上げ」でした。つや消し、黒、金色、銅めっき。同じ形のまま、色や素材だけを替えた製品がたくさんあります。
形そのものに手を入れた製品は、数えるほどしかありませんでした。
ほかにも、棚を眺めていて気づいたことが2つあります。
- 使ったあと、どこに置くか。 缶の中に入れておける寸法にしたり、袋を留めるクリップと一体にしたりと、置き場所まで考えた製品は50点中4点だけ。ほかは、使い終わると作業台の上で行き場がなくなります
- すり切りの基準が、道具の側にない。 「1杯10g」とうたっていても、縁で平らにすり切りやすい形になっている製品はほとんどありません
いちばん気になったのは「柄の角度」
もう一つ、写真を見比べていて気になったのが柄の角度です。
どの製品も、柄がボウルの縁とほぼ平行に伸びています。
缶の豆が少なくなってくると、まっすぐな柄は缶の縁に当たります。
縁を越えようとすると、ボウルが前に傾いて豆がこぼれる。毎朝のあの小さなストレスは、この角度のせいなのでは?と考えました。
次の回では、市販品の柄の角度を実際に測ってみます。
この連載の進め方
- 調べる:市販品の柄の角度を測る/豆が何度でこぼれるかを計算する/柄の形を比べる
- 作る:3Dプリンタで試作し、実際の缶で何g足りなくなるかを量る
- 売る:素材と作り方を決めて、欲しい人に届ける
上の写真は、比べるために最初に作った6種類の3Dモデルです。容量はすべて「すり切り25ml(中煎りで約10g)」にそろえてあり、形の違いだけを比べられます。